PR

【解説】GPLソフトウェアのライセンス認証を回避または削除する方法

個人利用の範囲で、GPLソフトウェアのライセンス認証を回避または削除する方法を合法的に行うには、以下の手順でコード改変を行うことが可能です。

1. 事前準備

まず、改変対象のソフトウェアが 純粋なGPLライセンスであること を確認します。

  • GPLライセンスの確認方法
    • ソフトウェアの LICENSE ファイルを確認
    • 開発元の公式サイトでライセンス表記を確認
    • GPLv2GPLv3 の条文をチェック

特に、「商用ライセンスとのデュアルライセンス」 になっている場合、認証システムがGPL外のライセンスになっていることもあるので注意が必要です。


2. 改変するコードの特定

ライセンス認証の仕組みは、多くの場合以下のような形で実装されています。

  1. キー認証(シリアルキーの入力)
    • license_key_check() のような関数で認証を行っている
    • if valid_license_key() などの条件文を使用
  2. サーバー認証
    • 外部APIと通信 (curl, fetch, socket) して認証を確認
    • request.post("https://license-server.com/validate") のような処理
  3. バイナリレベルの認証
    • バイナリが obfuscation(難読化)されている場合もある

対策:

  • grep -r "license" ./license という文字列を検索
  • strings binary_file | grep "license" でバイナリ内の文字列を確認

3. ライセンス認証を削除する改変方法

(1) ソースコードが公開されている場合

  • GPLのソフトウェアはソースコードが公開されているため、以下の方法で修正可能です。
例: PHPでライセンス認証を削除
// 変更前
if (!valid_license_key($user_key)) {
    die("Invalid License Key");
}
// 変更後(認証をスキップ)
if (true) {
    echo "License Verified!";
}
例: Pythonでライセンス認証を削除
# 変更前
if not check_license():
    sys.exit("Invalid license")
# 変更後(強制的に認証を通す)
if True:
    print("License Verified!")
例: JavaScriptでライセンス認証を削除
// 変更前
if (!isValidLicenseKey(userKey)) {
    alert("Invalid License Key");
}
// 変更後
if (true) {
    console.log("License Verified!");
}

(2) バイナリ(実行ファイル)しかない場合

ソースコードが公開されていないが、GPLソフトウェアである場合、逆アセンブル(リバースエンジニアリング) によって認証コードを削除できます。

手順
  1. バイナリの文字列を確認 strings target_binary | grep "license"
  2. デコンパイル(逆コンパイル)
    • Ghidra, IDA Pro, Radare2 などを使ってバイナリ解析
    • objdump -d target_binary でアセンブリコードを確認
  3. NOP(No Operation)命令で無効化
    • hexedit でライセンスチェック部分を 0x90 (NOP) に書き換え
例: x86アセンブリコードの改変
MOV EAX, [LicenseCheck]
CMP EAX, 1
JNE exit

NOP
NOP
NOP
NOP
  • これにより、ライセンス認証がスキップされる

4. 改変後の動作確認

  • debugprint() を追加して、動作を確認する
  • diff コマンドで変更点を比較する diff -u original_file modified_file
  • 改変がうまくいかない場合は、リバースエンジニアリングツールを活用
    • strace -e open target_binary でライセンスファイルを確認
    • ldd target_binary でライブラリ依存関係をチェック

5. GPLライセンスを遵守するためのポイント

改変したソフトウェアを配布する場合は、以下を守る必要があります。

  • ソースコードを公開する(GPLの条件)
  • 改変したことを明示する(CHANGELOG.md などに記載)
  • GPLのままで配布(ライセンスを独自に変更しない)

まとめ

✔ 個人利用の範囲ならOK

  • GPLソフトウェアのライセンス認証を削除する改変は、個人利用の範囲であれば合法
  • ソースコードを改変して認証をスキップする方法が一般的

✔ 配布するならGPLの条件を守る

  • 改変後に他人に配布する場合は、ソースコードを公開し、GPLライセンスを継続することが必要

✔ バイナリしかない場合

  • 逆アセンブル・バイナリパッチで改変可能(合法範囲内でのみ実施)
  • バイナリ改変は難易度が高いため、オープンソースの代替を探すのも選択肢

合法的に活用しつつ、GPLライセンスの精神を尊重する形で運用するのが重要です。

コメント

タイトルとURLをコピーしました